2012年01月01日
山口国体・山口大会が残したもの スポーツ振興へ新たな一歩

▲天皇杯と皇后杯を手にした選手団

▲維新百年記念公園陸上競技場

▲山口きらら博記念公園水泳プール
昨年10月に開催された第66回国民体育大会「おいでませ! 山口国体」と、第11回全国障害者スポーツ大会「おいでませ! 山口大会」。山口国体では、山口県選手816人の活躍により悲願の天皇杯(男女総合優勝)と皇后杯(女子総合優勝)を獲得、山口大会でも山口県選手296人が過去最多の172個のメダルを獲得した。新競技施設の開設、ボランティアの活躍、競技力の向上など、さまざまな取り組みがなされた山口国体・山口大会の遺産は、今後どのように生かされていくのか? 閉幕後の山口市の動きを追った。
選手・監督をはじめ、関係者や応援団など67万人以上の参加者を記録した山口国体と、8万2千人以上が訪れた山口大会。成功の鍵として開催前から掲げられてきた「男女総合優勝」「県民総参加」は、天皇杯の獲得と、山口県内各地での山口県民による花いっぱい運動、大会運営でのボランティアの活躍によって一定の成果を上げた。
山口国体15競技と山口大会4競技が開催された山口市では、両大会で高まった山口市民のスポーツに対する関心や機運、培われた競技力、ボランティアや指導者といった人材、整備されたスポーツ施設を“財産”と位置づけ「する・みる・ささえる」の視点から、今後に生かしていく計画を立案。まずは、両大会で登録ボランティアとして活躍した山口市民460人に、その経験を今後、市主催のスポーツ大会や地域の運動会などで生かしてもらおうと、山口市や地域のボランティア登録への協力を呼びかけた。
さらに、山口市民がスポーツに親しむためのプラン「山口市スポーツ推進計画」(仮称)の2012(平成24)年度中の策定を決定。今月実施される市民約4千人に対するアンケートでは、「日ごろどのような運動をしているか」「健康や体力についての意識」「スポーツへのニーズ」「身体障害者のスポーツ」などの実態を調査して素案をまとめ、12月ごろ実施のパブリックコメントと合わせて計画に反映させる予定だ。
山口市内でもさまざまな人がかかわって盛り上がりを見せた両大会を契機に、年齢、体力、健康に応じて誰もがスポーツに親しめる環境づくりへの一歩が踏み出された。
進む新施設の一般活用
山口市内に新たに完成した施設の活用も進む。メーン会場となった「維新百年記念公園陸上競技場」では、今年3月までを試行期間として、トレーニングルームが一般でも利用可能となっている。希望者は、不定期に開催されるトレーニング器具に関する講習会に参加することで、火・木・日曜限定で入室できる(有料)。また、昨年5月にオープンした「山口きらら博記念公園水泳プール」では、25メートルプールを一般に開放(有料)。昨夏には、2週間で約1900人の入場者があるなどオープン以来多くの人が利用している。通常は一般開放されていない山口県内初の屋内温水50メートル公認プールも、同施設主催のイベント時には使用できる。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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