サンデー山口

「登下校時などに日ごろお世話になっているからこそ、地域の皆さんにも利用してほしかった」。
野田学園は、新たに完成した校内の図書館を生徒だけでなく、広く地域住民らにも開放。こうした取り組みは全国的にも珍しく「生徒が地域住民と触れ合えば、社会のルールも学べる」と強調。少しずつだが、図書館を訪れる住民が増えているという。
　中学、高校で1100人もの生徒を抱え、国際感覚を養う教育や進学指導に力を入れる。今春は約30人が国公立大に合格。来春、中高一貫校で初の卒業生が巣立つので「さらにいい結果が期待できそう。名実ともに進学校と呼ばれるようになるのが目標」と意気込む。休日には生まれ故郷の徳地に戻り、畑で野菜や果物の栽培に打ち込む。「土いじりをしていると無心になれる」と笑顔を見せた。

38（昭13）年11月、徳地生まれ。佐波高、広島大理学部卒業後、県立高の教員に。98（平10）年、県教育長。県ひとづくり財団理事長などを経て05（平17）年、野田学園理事長に就任。