サンデー山口

　いよいよ、山口盆地に夏の訪れを告げる“祭りシーズン”がやってきた。そのトップを飾るのは、大内教弘が１４５９（長禄３）年に京都から伝えて以来、５５０年もの伝統を持つ山口祇園祭。きょう２０日の御神幸祭、２４日（火）の御中日祭、２７日（金）の御還幸祭を中心に、さまざまな神事・催しが繰り広げられる。

　２０日午後６時からは、八坂神社（上竪小路１００）で「例祭・御神幸本殿祭」が執り行われる。まず最初に「浦安の舞」奉納。これは、紀元２６００年奉祝祭のため４０（昭１５）年に全国の神社に奉納された神楽舞で、扇の舞と鈴の舞との２部で構成。今年は、白石小５年の能野夢子さん、栢凪来さん、藤本理沙子さん、三好日向子さんが、練習を重ねた優雅な舞を披露する。その後、「御神輿初輿祭」、県指定無形民俗文化財「鷺の舞」奉納、「御神幸式」へと続く。
　７時には、三体の“暴れ”神輿が出発。この、八角、六角、四角の神輿は、駅通りの御旅所まで約２キロの市中を、白いサラシに白い半パン、白足袋姿の「男衆」が担ぎ、約２時間練り歩く。今年の受け持ちは、八角が大殿地区と自衛隊、九電工ら約１５０人。六角は白石地区と市役所、ＮＴＴ、日本政策金融公庫、中電工ら１３０人、四角が宮野地区の１２０人だ。先導は、９０（平２）年に復活してから２２年目を迎えた祇園囃子を奏でる山鉾が務める。駅通りの御旅所到着（午後９時ごろ）後には、「御神幸御旅所祭」として再度、鷺の舞と浦安の舞が奉納される。
　「御中日祭」の２４日には、中心商店街を舞台に市民総踊り「やまぐちＭＩＮＡＫＯＩのんた」が開催。中市町の火事によって延期された昨年（２１団体・約１千人）より大幅増の３０団体・１３６１人が参加する。曲は例年通り「大内の殿様」だが、今年は振り付けを一新。担当した舞踊家・花柳寿寛さんは「これまでと違い、手を振り上げて元気にジャンプ。同じ曲でも印象はかなり変わったはず」と話す。「一般（青年」「壮年」「子ども」の３パターンがあり、どれを踊るのかは各チームで決める。時間は午後７時半から８時半までで、中市（Ｎａｃ前折り返し）→米屋町→新町（千歳橋折り返し）→道場門前（どうもんパーキング前まで）と、駅通り（理容なかむら付近から）→米屋町→中市がルート。昨年に続いてコンテストもあり、審査員（渡辺純忠市長、齋藤宗房山口商議所会頭、大庭達敏山口観光コンベンション協理事長、花柳寿寛さん）はみずほ銀行前で審査する。また、御旅所では午後８時から「御中日祭」として、浦安の舞が奉納される。さらに２６日（木）午後７時からは、山口西京道院のメンバーが少林寺拳法の演武を奉納する。
　最終日となる２７日は、９７（平９）年の初登場以来すっかり定着した「女神輿」も登場する。午後７時からの「御還幸御旅所祭」で浦安の舞が奉納され、「御還幸式」が執り行われた後の７時半、御神輿が出発。法被姿の約１００人の女性たちが一番軽い四角を担ぎ、六角（白石）、八角（大殿）とともに再度市中を練り歩き、八坂神社へと帰還する。
　また、２０日から２７日までの毎日、御旅所（駅通り１－７－９）では鷺替え行事（福引き）もある。