サンデー山口

　平日の朝、市内の主要な幹線道路は、仕事に向かう人たちが運転するマイカーの列により、至るところで混雑がみられる。渋滞の影響で、国民一人当たり年間で３０時間も損失しているという国土交通省のデータもある。また、二酸化炭素の削減や高齢化の観点からも、マイカーから公共交通機関などへの移行は喫緊の課題となっている。
　そこで、市民や学識経験者らでつくる市公共交通委員会（委員長・吉田正治副市長）は、来年１月から毎月第３金曜日（祝日の場合は、直前の平日）を「ノーマイカーデー」に設定。市内の事業所に対し、この日は従業員らがマイカー通勤をやめて鉄道、バス、タクシーといった公共交通機関などを使って通勤するよう促す。
　同委員会は０８（平２０）年度から毎年、２月の最終日曜日から３月最初の土曜日までの一週間を「市民公共交通週間」とし、期間中の金曜日を「市内一斉ノーマイカーデー」に定めて同様の取り組みを実施。渋滞緩和や公共交通の利用者増に一定の効果があったことから、毎月の設定に踏み切ることにした。まずは半年間とし、その結果を踏まえて継続するかなどを決める。
　参加を希望する事業所は、事前に人数などを登録し、実施状況を毎月報告する。参加者へのサービスとして、日ごろマイカー通勤している人にはバス運賃が半額になる券を配布。協賛店舗・施設で飲食代や利用料金が割引になるなど特典サービスが受けられるパスポートも、参加者全員に配られる（いずれも、ノーマイカーデーの日のみ有効）。
　現在、この取り組みに参加したい市内の事業所と、特典サービスの提供に協力してくれる店舗・施設をそれぞれ募集中。問い合わせは、同委員会事務局の市交通政策課（TEL０８３－９３４－２７２９）へ。