サンデー山口

本年度の市美術展覧会で、214点の応募の中からデザイン部門で出展した「喜」が、大賞を受賞した。自家製のひょうたんを無数に組み合わせた独創的かつ立体的な作品で「木の実が熟し、光を発しているかのような強い生命力とその喜びを表現した。まさか大賞を取れるとは思っていなかった」と喜ぶ。
　創作活動の原点は、16年前に、ブラジルの伝統舞踊「カポエイラアンゴラ」と出合ったこと。実際に現地の道場に通いながら、踊りに使う楽器や自然素材の皮革製品を作るようになった。「外国でさまざまな文化や風習に触れ、ものを作ることへのエネルギーが得られた」と振り返る。
　現在は、実家の農舎を自ら改装したアトリエで作品と向き合う。「豊かな大地に囲まれた環境の中で、見た人に驚きを与えられる作品をたくさん生み出していきたい」

76（昭51）年4月、神奈川県生まれの36歳。結婚を機に横浜市から、両親の古里である山口市へ移り、07（平19）年から本格的な創作活動に入る。市内で、カポエイラアンゴラの無料指導もしている。2児の父。