2013年07月18日
19~27日 「神の載った神輿が、人々の迎える御旅所に」 550年続く山口祇園祭

山口盆地に夏の訪れを告げる“祭りシーズン”がやってきた。そのトップを飾るのは、大内教弘が1459(長禄3)年に京都から伝えて以来、550年もの伝統を持つ山口祇園祭。20日(土)の御神幸、24日の御中日祭・市民総踊り、27日(土)の御還幸を中心に、さまざまな神事・催しが繰り広げられる。
19日
まず最初の神事は、19日(金)午後8時から八坂神社(八幡馬場)において執り行われる「山口祇園祭前夜祭」だ。ちょうちんの炎だけがほのかにゆらめく暗がりの中、本殿から「八角」「六角」「四角」のお神輿3基へと神様の分霊を移す「神輿遷霊祭」は、とても神秘的。「神の載った神輿が、人々の迎える御旅所に祇園社から遊行する」との祇園祭の「あり方」が、最も実感できる瞬間だともいわれている。
20日
20日午後6時からは、八坂神社で「例祭・御神幸本殿祭」が執り行われる。まず最初に「浦安の舞」奉納。これは、紀元2600年奉祝祭のため40(昭15)年に全国の神社に奉納された神楽舞で、扇の舞と鈴の舞との2部で構成。今年は、大殿小5年の岩田澄恋さん、山本美優さん、坂本泉海さん、本田芽吹さんが、練習を重ねた優雅な舞を披露する。その後、「御神輿初輿祭」、県指定無形民俗文化財「鷺の舞」奉納、「御神幸式」へと続く。江戸時代から続く頭屋2件が1件に減ってしまった鷺の舞は今年、継承に向けた映像記録もされる。
7時には、3体の“暴れ”神輿が出発。八角、六角、四角の神輿は、白いサラシに白い半パン、白足袋姿の「男衆」が担ぎ、中心商店街など約2キロの市中を、駅通りの御旅所目指して練り歩く。今年の受け持ちは、八角が宮野地区の約150人。六角は大殿地区、陸上自衛隊、九電工ら130人、四角が白石地区、中電工、NTT、日本政策金融公庫、市役所ら120人だ。露払いは、90(平2)年に復活してから23年目を迎えた祇園囃子を奏でる2基の山車、菊水鉾と真車山が務める。今年新調された3丁の鉦は、後者に載せられるので、その音色も確かめておきたい。駅通りの御旅所到着(9時ごろ)後には、「御神幸御旅所祭」として再度、鷺の舞と浦安の舞が奉納される。
24・26日
「御中日祭」の24日には、中心商店街を舞台に市民総踊り「やまぐちMINAKOIのんた」が開催。御旅所では午後8時から「御中日祭」として浦安の舞が奉納される。また、26日(金)午後7時からは、山口西京道院のメンバーが少林寺拳法の演武を奉納する。
27日
最終日となる27日は、97(平9)年の初登場以来すっかり定着した「女神輿」も登場。午後7時からの「御還幸御旅所祭」で浦安の舞が奉納され、「御還幸式」が執り行われた後の7時半、お神輿は出発。法被姿の約100人の女性たちが四角を担ぎ、六角(大殿)、八角(白石)とともに再度市中を練り歩き、八坂神社へと帰還する。お神輿3基から本殿に分霊を戻す「御還幸本殿祭」は、9時半が予定されている。
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20日から27日までの毎日、御旅所(駅通り1-7-9)では、伝統の鷺替え行事(福引き)もある。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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