サンデー山口

　住宅火災で人命救助、消火活動に尽力したとして2日、市消防本部から感謝状を贈られた。
　8月22日、楽器店から200メートルほど離れた民家からの出火に、消火器2本を持って駆けつけた。煙が充満する家屋内に飛び込み初期消火をするとともに、倒れていた住民2人を救出。「とにかく住民を助けること、消火することしか考えていなかった。無我夢中で、恐怖や危険は感じなかった」。救出後も家屋の消火活動に取り組み、使用した消火器は全部で8本にも及ぶ。「当然のことをしたまで。特別なこととは思っていない」
　自治組織の区長を務め、地域のために奔走する。祭りやイベントなど、住民同士が交流できる場を企画、運営してきた。「良い関係が築けているので、非常時にも助け合える」と話し「みんなの喜ぶ顔が活動の励みになる」と笑顔を見せる。

48（昭23）年1月、長門市生まれの65歳。高校卒業後、中電工に就職。結婚を機に退職し、妻の実家「石井楽器店」（小郡下郷大正通り）の跡を継ぐ。80（昭55）年より店主。趣味はカラオケ。月4回程度、近隣の住民に歌の指導をする。