サンデー山口

　61（昭36）年、三重県の小さな村の懇親会で、ブドウ酒を飲んだ女性5人が死亡した「名張毒ブドウ酒事件」。事件後まもなく逮捕、起訴された奥西勝死刑囚（87）は、一度は犯行を自白したものの、裁判では一貫して「警察に自白を強要された」と主張。一審は無罪だったが、二審で死刑判決が言い渡され、72（昭47）年には最高裁で確定した。奥西死刑囚はえん罪を訴え、これまでに7回の再審請求をしたが、いずれも認められていない。
　この事件を題材にした映画「約束　名張毒ぶどう酒事件　死刑囚の生涯」が21日（木）、県内で初上映される。奥西死刑囚役を仲代達矢、息子の無実を信じ続ける母親役を樹木希林が演じる。事件発生当初から蓄積された記録と証言を検証して作られた野心作だ。
　会場は大手町の県教育会館。時間は午前10時半、午後2時、7時の3回。料金は前売り（電話予約可）1千円、当日1300円。高校生以下は当日券のみで800円。同館、ＹＣＡＭなどで販売している。問い合わせは、西京シネクラブ（TEL083－928－2688）へ。