サンデー山口

　現在、世界人口の8.3％に当たる3億8200万人の患者がいるとされる糖尿病。日本では「強く疑われる人」が約950万人、さらに、可能性を否定できない「予備軍」は推計1100万人に上る。合計で総人口の10％を超える約2050万人となり、40歳以上の3人に1人が糖尿病または予備軍に当たる。まさに日本は「糖尿病大国」だ。

さまざまな臓器に合併症を起こす病
　糖尿病は、血液の中のブドウ糖（グルコース）の濃度（血糖値）が高い状態が続く病気。放っておくと血管が障害され、さまざまな合併症が起こる危険性が高くなる。中でも特有の合併症である糖尿病神経障害・網膜症・腎症は3大合併症と呼ばれ、個人差はあるが糖尿病発症から10～15年で症状が現れる。

肥満を防ぐことが最大の予防法
　現状太っている人はもちろん、過去に肥満で今はやせている人でも発症の可能性がある。肥満度・ＢＭＩ＝体重（キロ）÷身長（メートル）÷身長（メートル）が25以上になると肥満となり、減量が必要。食事では野菜をたっぷりとり、薄味にするなどし、適度な運動も必要だ。なお、最も病気が少ない値は22とされている。

16日までライトアップ 県総合保健会館
　14日（金）は、糖尿病の治療に使用するホルモン・インスリンを発見したバンティング博士の誕生日であることから「世界糖尿病デー」となっている。それに合わせて世界糖尿病連合は、全世界で糖尿病抑制に向けたキャンペーンを推進。イメージカラーのブルーに世界各地の施設がライトアップされる。市内では県総合保健会館（吉敷下東）が16日（日）まで実施。時間は午後6時から8時まで。なお、山口県は本年度の全国シンボル会場に指定され、1万2千人以上が参加する国内有数の学会「日本糖尿病学会年次学術集会」の来年度開催予定地となっている。