サンデー山口

▲花のスカーフをした女

　「米倉斉加年　憂気世絵遺作展」が、きょうから8日（火）まで、山口井筒屋（中市町3）5階美術ギャラリーで開催される。
　俳優・演出家の米倉斉加年さんは絵師としても知られ、自ら描く絵を「憂気世絵」と呼んでいた。江戸時代の浮世絵が庶民のものであったように、絵を多くの人々の日常の中心にあるものとし、幻想的で美しい女性や、無邪気な子どもたちまで、見る人を魅了する多くの作品を残している。今展は、病に倒れ80歳で急逝した故人を偲んで開かれる。
　会場では、絶筆となった肉筆原画や新作版画、レフグラフ版画など約70点が展示販売。レフグラフとは、日本の伝統工芸品である越前和紙の上に、最新のデジタル技術によって画像処理を施す技法で、色の再現性と保存性が高い。