サンデー山口

　内閣府が「年齢にとらわれずに自らの責任と能力において自由でいきいきとした生活を送ること」を実践している高齢者を紹介する「エイジレス・ライフ実践事例」（全国で66事例）に選定された。柔道を通した子供たちの育成や指導、地域の防犯・清掃活動で住民からの信頼を集めている点が評価された。「自分の楽しみよりも世の中の役に立つことをしたい性分。表彰は素直にありがたい」と笑顔を見せる。
　礼儀を重んじる武道の指導者として、子供たちには技だけでなく、あいさつ、道徳についても教える。「これからも、地域の安心を守り、元気で礼節のある子供たちを育てていきたい」と生涯現役の意気込みを語る。
　座右の銘は、柔道の父と呼ばれた嘉納治五郎の「精力善用・自他共栄」。まさに同氏を表している言葉となっている。

37（昭12）年3月8日、鋳銭司生まれの78歳。多々良学園高（現高川学園）の柔道部に所属。卒業後は、吉南病院で看護師として勤務。73（昭48）年、地域の子供たちのために「柔道スポーツ少年団」を設立。以後42年間にわたり、指導を続けている。