サンデー山口

　危機にひんする貴重な文化遺産を後世に伝えようと「雪舟の庭を守る会」を発足させ昨日、庭のある常栄寺「自照堂」で理事会を開催。本格的な会員募集を始めた。「多くの市民や事業所に賛同いただければと思う」と入会を呼びかける。
　国の史跡名勝だが、拝観者の減少に伴う赤字は毎年800万円以上。会費で庭の維持・管理費を補う。「春の桜、秋の紅葉と息をのむ美しい景色も財産。夜間のライトアップやイベント開催などで盛り上げていく」。会員は無料で拝観できる。
　中也や礒多の文学碑も多数存在する。「バスツアーの行程に組み込んでもらうなど観光客も増やしたい。この活動を継続していくことが大事」と話す。
　休みには、オペラ鑑賞を夫婦で楽しむ。「刹那刹那の味わいが好き。妻の趣味が2人の楽しみになった」と仲睦まじい。

39（昭14）年7月、駅通り生まれ。山口高から中央大法学部に進み、在学中に司法試験合格。卒業後、検事を経て弁護士登録し、75（昭50）年4月に法律事務所を開設した。県弁護士会会長、日本弁護士連合会副会長など要職を歴任。歌舞伎にも造詣が深い。