サンデー山口

　このほど組合に加盟する26施設に、乳がんの手術あとを気にせず温泉が楽しめる専用入浴着着用の理解と配慮を求めるポスターを張り出した。「温泉はもともと保養が目的。どなたでも楽しんでいただきたいとの思いからスタートさせた」
　きっかけは、入湯を断られた女性からの一本の電話だった。「次回は楽しみにしていますという言葉を受け、体が動いた。全県にも広がるきっかけになれば」と意気込む。長野など県単位での取り組みはあるが、組合主導は珍しいという。
　さらに、「腎臓病など食事制限のある人へ宿泊施設に専用食を配達するプランも考えている。今後も喜んでもらえる『おもてなし』を提供していきたい」と話す。
　街づくりにかかわり充実した毎日だ。湯田の活性化のため、歩きながらも「新たなプランが次々に思い浮かぶ」と笑う。

1953（昭和28）年7月、徳山（現周南）市生まれ。1974（昭和49）年にＪＴＢ中国四国に入社。徳山から広島、福岡勤務などを経て2014（平成26）年5月、湯田温泉旅館協同組合に出向し、今年4月から専任に。妻、長女と3人暮らし。歴史をひもとく読書が趣味。