サンデー山口

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　どこからでも山の稜線が望める山口市。われわれ山口市民にとって、山は身近な存在だ。
　いよいよ、新しい国民の祝日「山の日」が、来週に迫った。「海の日（7月の第3月曜）があるのに山の日がないのはおかしい」といった声などから、2014（平成26）年に法律が成立。今年から施行される。8月11日に決められた理由は、親しみやすい夏山のシーズンであることと、お盆時期で企業や学校活動への影響が少ないからだという。
　「山の日」の趣旨は、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」こと。そこで、山口県山岳連盟会長で、山口山岳会会長の小林弘之さんに、山の魅力を聞いてみた。

「いろんな登山を楽しんで」　
山口県山岳連盟会長 山口山岳会会長 小林弘之さん

▲小林弘之さん
　わたしが登山を好きな理由は、登頂したときの達成感。また、季節や登る山によって、花や風景は常に異なり、旬を体いっぱいに感じることができるから。
　スポーツクライミングが東京五輪の種目に選ばれたが、若い人たちに登山への興味をもってもらうきっかけになればうれしい。最近は「山ガール」など楽しみ方も多様化。登山後に温泉に入ったり、頂上で本格的な料理を楽しむ人もいるが、歓迎したい。
　登山初心者には、東鳳翩山や右田ヶ岳などがおすすめ。もっと本格的に高い山にチャレンジするなら、経験者と一緒の登山が望ましい。それを何度か経験するうちに、必要なものや、体力の配分ペースもつかめてくるはず。


初心者におすすめ 近場の山

東鳳翩山（標高734.2メートル）

　一の坂ダム（山口市上天花町1）上流の公園近くの二ッ堂から80分程度で登頂できる。なだらかな道が続き、坂道が急になることも少ないため、初心者におすすめ。山頂は360度の大展望。

鴻ノ峰（標高338.0メートル）
　山口大神宮（山口市滝町4）の上に登山道があり、約40分で登頂できる。登山中に市街が見渡せ、さまざまな鳥居、大岩をくり抜いた石堂などにも遭遇する。高嶺城跡の山頂からは、山口駅から徳地方面が展望できる。

蕎麦ヶ岳（標高556.9メートル）
　一貫野集会所（山口市仁保中郷）が登山口で、山頂までは1時間程度。山道には滑滝が流れ、涼感も味わえる。急勾配はなく、緩やかな坂が山頂まで続く。山頂からは、防府市街から山口市街まで見渡せる。

右田ヶ岳（標高426.0メートル）

　切り立った花崗岩が多数露出し、アルプスを彷彿とさせる防府市の山。登山口は、勝坂、天徳寺、塚原など多数あり、所要時間は70分程度。