サンデー山口

▲催し等の際には一般公開も

実際の紙面はコチラ（公開期間は発行から1カ月間です）

　国の文化審議会は11月18日、松田屋ホテル（山口市湯田温泉3、TEL083-922-0125）の庭園を、国の登録記念物（名勝地関係）に登録するよう答申した。
　同ホテルは、1675（延宝3）年に松田屋旅館として創業。幕末には、木戸孝允、高杉晋作、坂本竜馬、西郷隆盛ら維新の志士たちが滞在したことでも有名だ。現在の池泉庭園は大正初期に作られたもので、総面積は約2500平方メートル。
　敷地東南隅に、温泉水を落とす高さ4メートルの三段の滝があり、落ちた水は西へ向かって緩やかに蛇行しながら流れていく。途中でもう一つの滝からの水流と合流し、半島状の砂利敷を大きく回り込み、建物前の池泉へと注ぐ。流れや池泉には石橋や木橋が架かり、沢飛石も置かれており、庭園内は歩いて回ることができる。園内には、「西郷・木戸・大久保会見所」「七卿落ち遺跡」などの見どころもある。
　「温泉宿に整備された近代の庭園であり、山口県の造園文化の発展に寄与した意義深い事例」と評価された。