アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 19人

店長情報 トップページ
店長情報

2019年02月20日

コレクション展 シベリア・シリーズⅢ

コレクション展 シベリア・シリーズⅢ
▲香月泰男「荊」1965年

実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)

 香月泰男のアトリエには有刺鉄線が置かれていたという。彼が2年過ごしたシベリアの収容所は有刺鉄線に囲まれていた。
 私の子供の頃、有刺鉄線はどこの野原でも目についた。遊んでいると、等間隔につけられた四本の刺の塊に引っかかり、太腿に多くの傷をつくった。これさえなければただの鉄線にすぎないのに。そう、まさにこの無数の小さな刺の塊こそ、有刺鉄線の本質そのものだった。
 その刺を20個だけ描いたこの作品。画面はかなり複雑につくられている。セメントのような重い絵具を、一気にコテのようなもので押し広げる。それをくり返す。そうすることでしか現れてこない複雑でぶ厚いマチエール(絵肌)のなかに、香月はシベリアの記憶をまざまざと呼び起こす「景色」を見出そうとしたのだろう。
 刺の形ははっきりと描かれていない。しかし、それが存在する周囲の空間は黒く濁り、いかにも禍々しく、見る者に迫ってくる。
山口県立美術館副館長 斎藤 郁夫


同じカテゴリー(サンデー美術館)の記事画像
中庭《県美の森》
下瀬信雄展
No.253 ふたつの写真展
扇の国、日本
ここは扇の国
開館40周年
同じカテゴリー(サンデー美術館)の記事
 中庭《県美の森》 (2019-07-17 00:00)
 下瀬信雄展 (2019-06-19 00:00)
 No.253 ふたつの写真展 (2019-05-15 00:00)
 扇の国、日本 (2019-04-17 00:00)
 ここは扇の国 (2019-03-20 00:00)
 開館40周年 (2019-01-23 00:00)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。