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2007年03月14日

なぜ一人で家事するの

 昨年の国民文化祭の朗読詩部門の発表会で、大山真善美さんの自作の詩の朗読を聞いた。題は覚えていないが、内容(時代の風刺)と彼女の姿(痩身で軽やかに跳ねる肢体)は頭に刻まれている。出場者の中で一番面白かった。彼女の詩集を手に入れました。ステキな詩がいっぱい! どうぞ。
 男が書いたのなら「そうなんだ」ですむが、女が書いたのなら「許せない」と思える詩   大山 真善美
ぼくは洗濯がきらいだ/寒い時冷たい洗濯物は/すぐに手を凍えさせる/掃除もかなり面倒臭い//料理は早くすませたい/何でも食えりゃいいさ/一食に一時間はかかる/片付けまでの全工程が//きのう晩出したゴミを/猫が破って食べていた/背広で残飯を入れ直す/ゴミ臭い手で運転した//重い灯油を運ぶのも嫌/補充する先から消費し/寒いよと言うだけの人/顔を見ると腹が立つさ//家事をする暇があれば/新聞を読んでいたいな/なぜ一人で家事するの/テレビを観る家族の為//僕だってお風呂が沸き/食事ができている家へ/帰りたいよ誰だってさ/分担すればラクなのに//誰か助けてよ/掃除洗濯食事作り全般/そして僕を連れ出して/家事という牢獄の外へ
 男が書いて、男が読めば「そうなんだ。こんなこと男にさせるなんて許せない」ということになり、女が書いて(僕をわたしとして)男が読めば「こんな不平を言う女は許せない」となる。女が書いて女が読めば「そのとおり、大山さん大好き!」となる。ファンレターを出そう!


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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