アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 88人

店長情報 トップページ
店長情報

2008年10月03日

若い女

 近頃温泉巡りに凝っている。たっぷりのお湯の中で身体を伸ばすのは、気持ちがいい。車の免許のない私は運転歴40年の同じ62歳のTさんと行く。
 Tさんが同行できない日、私は一人で近くの温泉に行った。大好きな露天風呂に入った。先客が一人あったので、隅の方に静かに身体を沈めた。昼間の陽の光が、湯の上に黄金の波紋を広げている。手ですくうと湯は金色のまま流れ落ちた。
 突然、先客の女性が立ち上がった。私の顔にかかるほど湯が揺れた。思わず目をやると、20代後半か、腰は細くくびれ、豊かな柔らかい膨らみの乳房が見えた。青い空を背景にすくと立った桃色の身体から、幾つもの光の粒が飛び散って美しかった。女は舞台女優のようにくるりと回った。尻が私の目の前にきた。それから、両手を突き上げてゆっくり背伸びをした。若い身体を私に見せつけた…そんな気がした。
 お若いの、なかなかやるじゃないの。そちら側から見れば、湯の中でふやけているこの肉体、あわれに思うかもしれないが、これはこれで私には必要なものなのだ。お若いの、その身体が私のようにのんびりとしたものになっても、不都合はない。安心なさい…心の中で、若い女のツンとした背中に話し掛けた。


同じカテゴリー(おんなの目)の記事
 見事なびらん (2019-07-24 00:00)
 主題 (2019-07-17 00:00)
 バスが来たら (2019-07-10 00:00)
 居るよ、居る、居る。 (2019-07-03 00:00)
 きんと雲 (2019-06-29 00:00)
 本の海に潜って (2019-06-19 00:00)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。