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2010年08月18日

赤線

 私が本を読む時の必需品は赤鉛筆。これは、と思った個所には赤線を引く。すると、そこだけ頁の中から浮き上がり印象が深くなる。覚えた気になる。
 ―というのは大間違い。赤線を引いたとてなにも変わらない。かえって引くことによって安心して忘れてしまう。なのに引いてしまう。人間って、いや、私は変われないのかもしれない。
 昔赤線を引いた言葉を思い出した。出典は忘れてしまったが主旨はこうだ。“人間って変われますよ。変わることを信じなければ教育はできない”
 私は自分が読んで、面白かった本は人に押し付けて読まそうとする癖がある。Aさんがこんなことを言った。「あなたが貸してくれた本を読むと赤線がやたらに引いてあるので、誘導されているみたいよ。この個所は素敵だろう、ここで感動しろ、ってね。それからあなたの薀蓄の出場所がわかったわよ」
 Aさんが「これは良い本よ」と岡本敏子著・「強く生きる言葉」を貸してくれた。岡本太郎の発言集だ。中に一個所赤線が引いてあった。
 “中年を過ぎると、人生に対する意気込みがにぶるものだ。その結果、生命が惜しくなってくる。これは人間としての堕落だね”
 これは私に読ませたいと思って引いた赤線だ。心当たりがある…。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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