アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 89人

店長情報 トップページ
店長情報

2010年09月03日

稜線

 この夏所用で沖縄に行った友人からの話によると、山口からのみやげに外郎を持参したところ、やはり沖縄にもムーチーと呼ぶ外郎に似た餅菓子があったという。
 ムーチーはモチ米粉を練りあげてつくる長方形の菓子で黒砂糖を使用するが、琉球王国時代に中国から伝来したもので那覇市内の菓子屋でも売っている。
 南北朝時代の1360年頃に中国の役人である外郎職が京都に来朝し、米粉を使用する餅菓子の製法を伝えたことから日本各地へういろうづくりが広がる。外郎は中国で「ワイラン」と発音するが当時の人にはウイロウと聞こえたのだろう。
 その頃山口は大内時代で遣明船による明国との交易もさかんに行われており、小田原や名古屋と異なったワラビ粉による山口外郎をつくり出してきた。
 ところで山口と沖縄の関わりだが、琉球時代の魔除けの風習「石敢当」が山口にも伝来し山口大神宮にその石塔が現存する。1955年には琉球最古の円覚寺へ大内義興が周防三田尻の鋳造師大和相秀作の銅鐘(現在国宝指定)を寄進している。餅菓子ムーチーによる連想が、大内時代にまでさかのぼり海による交流史のいろいろがよみがえってきた。(F)


同じカテゴリー(稜線)の記事
 稜線 (2019-06-28 00:00)
 稜線 (2019-06-21 00:00)
 稜線 (2019-06-14 00:00)
 稜線 (2019-06-07 00:00)
 稜線 (2019-05-31 00:00)
 稜線 (2019-05-24 00:00)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)稜線
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。