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2011年01月07日

稜線

 2011年に入り1週間。毎年、年末から新年を迎えるこの時期には、除夜の鐘、初詣、おせち料理、お雑煮など、日本の宗教や伝統文化を感じられる行事などが連なり、自らを日本人だと「再認識する」ことができる。今朝も、多くの人が七草がゆを食べられたことだろう。
 しかしながら、よくよく考えてみると「再認識する」ということ自体、全く間違っている。海外で生活しているわけではないのだから、毎日毎日を「日本人」として過ごせるはずなのだが、我が身を振り返っても、まるで無国籍人のような生活ぶりだ。これでは「再認識する」こともやむを得まい。お盆、年末年始、お宮参り、七五三、結婚式といった節目行事の際だけでなく、日々の暮らしのなかで、もっともっと和文化に接する瞬間があってもいいだろう。
 終戦から高度経済成長へと、国が豊かになるのに合わせて、ライフスタイルの欧米化も進んでいった。しかしながら、そうなればなるほど日本人としてのアイデンティティーが逆に失われ、心はどんどん貧しくなっていったようにも感じる。
 40~50年前の和洋バランスが、最も幸せな日本社会を形作るのではないか。一年間の無病息災を願って神社に参拝しながら、ふとそんなことを考えた。(K)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)稜線
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