サンデー山口

　５月中旬Ｋ旅行社の“トルコ９日間”のツアーに参加して福岡空港からソウル経由でイスタンブールへ。エコノミーのあの座席の狭さはいつもながら辛い。この旅行はトルコ観光の定番コース。イスタンブールに着き、そこから、トロイ、アイワルク、エフエソシス、パムッカレ、カッパドキア、アンカラまでの西側半分をバスで巡る旅。
　全ての観光地に既視感があった。トルコのどの地にも訪れたことはないのだが、見たことがある。知っている、という感じがつきまとった。
　前世の記憶かな？　テレビだ。細やかに世界の路地裏まで案内して見せる番組や、レポーターが世界各地を紹介する旅番組を私は見たのだ。それで旅した気分になり、少し記憶していたのだ。―ここは知っている―。
　テレビの映像の方が美しい。パムッカレは、テレビ画面では白い石灰の棚田に満々と青い湯がたたえられていた。訪れてみれば湯が溢れているのはほんの数枚だった。ブルーモスクは是非とも見たいところであった。テレビでは青いタイルが画面いっぱいに輝いていた。が、訪れてみれば、青い見事なタイルは天井や壁面の高い場所にあり見え難い。テレビの罪だ（？）。旅の目的の一つ、驚く、という楽しみが半減した。
　もちろん反対のこともある。