サンデー山口

　（１）三十年ぶりに“ちょうちん祭り”に行った。町のメーンストリートは人がいっぱい！　提灯を見上げて歩いていると、人にぶつかって危ない。ごめんなさい、の連発。若いカップルや幼い子連れの家族が目につく。日頃会うことはないが、山口にも若者はいるのだ。子供達の頭には夜店で買ってもらったのだろう、光る蝶やトンボの飾りがついている。いつもは閑散としている商店にも人が目白押し。私は馴染みの店で天丼を食べるのに二時間待った。瞬間といえども祭りは町を活性化する。
　（２）夜店の金魚釣りを見てびっくり。金魚を掬う紙を張ったものに、値段が二通りある。強い紙・５００円、弱い紙・３００円。金魚掬いは技を競うのではなく、紙の強さで勝負は決するのだ。夜も十時を過ぎると人も少なくなり、提灯の灯が夜空に映える。揺れる灯が趣を感じさせ、遠い昔に想いを馳せながらゆっくりと歩いた。
　（３）三十八年ぶりにボウリングに行った。ガーターレーンがなかった…これはスバラシイ！　左右の溝はゴムのようなものでふさがれている。ボンと投げる。ただ球を投げる。球は溝のゴムに当たると跳ね返り、中央に戻る。球は捻れ、また、ぶっつかる、そのうちゴールへ。ピンが倒れる、ストライク！　勝敗は腕ではない、運だ。修行はいらない。