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2012年01月25日

コンニャク屋漂流記

 星野博美著「コンニャク屋漂流記」を今読了した。これは、著者のルーツを探す旅の顛末を記したものである。本はSさんから借りた。「私は親に悪いことをした。親が病院のベッドで手書きの一族の系図を見せて話をしたがっていたのに、興味もなかったし、忙しかったから聞かなかった。寂しい思いをさせてしまったわ。死んでしまったからもう何も聞けない」と言いながらSさんは私に本を手渡した。
 “人は、どんな時、家族の歴史を知りたくなったり、人に伝えたくなったりするのか。それは終わりが近づいている時。”
 ここにSさんは心を痛めたのだ。
 私にも聞かなかった後悔はある。遅ればせながらルーツを辿ってみようかと思い、事始に本籍のあるK町の郷土史を開いた。もちろん我が家に関することはなにも書かれていなかったが、懐かしい人の名前をみつけた。二年前に亡くなったA氏。彼が寄稿した文章があった。先祖のことや戦死した兄弟のこと等が丁寧に書かれていた。A氏は私と同じK町の出身だったのだ。彼が体調が悪いのをおして自分史を書いていたのは知っていた。あの時、もっと話を聞けばよかった。もう聞けない。
 「コンニャク屋漂流記」著者、星野博美さんは、なんとか間に合った。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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