アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 70人

店長情報 トップページ
店長情報

2012年02月04日

ガールハント

 私は小倉の文章教室に通うようになって13年になる。教室の友人達と付き合いが長くなると話題も変化してくる。 ある日、Aさんが教室に息せき切って入ってきて大声でこう言った。「今、若いお兄ちゃんに、素敵な方ですね、お茶飲みませんか、ってハントされた! 無視したけどね」。Aさんは65歳。小柄でファッションにも気を遣っているので見た目は五十代で通る。「ハント? それって、ナンパのことですか?」「そうそう今風に言えばナンパよ」。Aさんは頬を染めている。「それってキャッチじゃないですか」と20代のSさん。「キャッチ?」「声をかけ喫茶店に誘い、そこで言葉巧みに高額の商品、宝石なんかを売りつけるんです。怖い、怖い」。「そうね、私に声をかけてハントする若い男なんていないわよね」。Aさんは可愛い目をしばつかせた。
 私はいよいよ時代が到来したと思った。巷、いたる所に元気な60代、70代が歩いている。団塊の世代の先陣は66歳になる。「お茶しませんか?」って同年代の女性をハントする人も出てくる。不思議はない。香り高いコーヒーを飲み、長年蓄積してきた楽しい話題に蘊蓄を傾ける、年金や病気の話なんてしない。ハントとは狩ること。獰猛な目をした高齢者が濶歩する。楽しいじゃないか。


同じカテゴリー(おんなの目)の記事
 見事なびらん (2019-07-24 00:00)
 主題 (2019-07-17 00:00)
 バスが来たら (2019-07-10 00:00)
 居るよ、居る、居る。 (2019-07-03 00:00)
 きんと雲 (2019-06-29 00:00)
 本の海に潜って (2019-06-19 00:00)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。