サンデー山口

　

写真の頭骨の主はどんな動物でしょうか。大きな口、口先の上にある鼻が大きく発達しています。眼のある位置は、頭の上部にある円形のくぼんだ部分であることが分かります。鼻先から眼の間が長い面長な動物。これはイノシシの頭骨で、歯には私たちの犬歯にあたる牙が目立ちます。頭骨は動物の特徴を最も顕著に表わしています。
　イノシシの行動は、この頭骨からいろいろ想像できます。眼で餌を探すのは難しそうです。その代わり、鼻が発達し、嗅覚を頼りに採食していると予想できます。採食行動を観察すると、鼻先で嗅ぎまわり、鼻や牙をスコップ代わりに土を掘り返し、根菜や昆虫などを食べています。
　山口博物館では、テーマ展「ホネホネ展」を5月27日（日）まで開催しています。ツキノワグマやオオサンショウウオなどの大型動物からコウベモグラやジネズミなど小型動物のホネを展示しています。ホネをじっくり見てください。

県立山口博物館　動物担当　田中　浩