サンデー山口

　システィーナ礼拝堂の天井画のようにする予定でした。あのミケランジェロの創世記の中の神の手とアダムの手がもう少しで触れ合いそうなアレ。
　私が自分の部屋として使っている六畳間の天井に、青い空と神の手を描こうとしたのです。何故かというと、天井に雨漏りのシミがあるのです。幾つもの楕円や波のような模様やお化けのように見えるものまであります。
　夏の日差しが差し込むと、シミがはっきりと見えて気になって仕方ない。それで、大胆にもミケランジェロの天井画を思い出したのです！
　まず青い絵の具でシミを塗りつぶす。これが大変。イスに登って上を見あげながら塗る。首が痛いし、絵の具が手首にまでたれてくる。少し塗って全体の調子を見ると、築４０年の黒い汚れた天井板の中にそこだけが青々と浮き上がっている。すごい違和感。塗る技術が伴っていないのでムラがあり汚い。でも、もう止めるわけにはいかない。筆でちょこまか塗っていたのでは埒が明かない。布に絵の具をしみこませ一気に塗る。塗るというより天井をなでる。
　しばし休憩。ミケランジェロさえ４年がかりでしたものね。布でなでるように塗ったから天井に渦巻き模様ができて、台風のような荒れた空になった。今にも雨が落ちてきそうだ。