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2013年01月04日

稜線

 元日の藪椿
 ぼっちり赤く    山頭火

 周辺の山々には寒さの加わる年末からヤブツバキが少しずつ開きはじめた。カンヴァスに色どりが広がるように四季の見事な移り変わりが識別できる山口はいま新春の扉が開けたばかりだ。
 故郷を中国山地の村にもつ身として、正月といえば五節句の意である「おせち」ではなくて自家製正月料理となる。セリ、ナズナなどの七草粥や神棚に供えた鏡餅での雑煮などは子供の頃からの餅好きにはおはぎまで今もなおつづく。
 正月雑煮は各々の地方の土着的魅力も合わせている。雑煮発祥の時期は平安期か室町期といわれているが、江戸期になると正月料理の特番となる。列島各地方によって雑煮には特長があり、その土地でとれる魚介類、野菜類が主役で、関東風の角餅と関西風の丸餅という系統もあって武家文化と町人文化の影響も残しているという。
 江戸風雑煮は菜を使ったすまし仕立てに角餅を焼いて入れた昆布またはカツオ節の出汁となる。
 京風雑煮は丸餅の白味噌仕立てで、サトイモ、ダイコン、ゴボウなどを昆布出汁でまとめる。

 ひとり煮てひとり
 喰べるお雑煮 山頭火
(F)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)稜線
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