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2013年03月15日

おめでとうございます

 第18回中原中也賞の受賞詩集は、「谷間の百合」。著者は、さいたま市在住の細田傳造さん、69歳。
 私はまだ読んでいないが、選考委員に次のように評価されているという。
「一見、老人の日常がうたわれているように見えながら、深い生と死の亀裂が注視されていたり、日常的な風景から非日常や深い思考にジャンプしたりするなど、年齢を超えて若々しい言葉の世界が創造されていた」
 私は、例外はあるが、生と死の深い亀裂が見えるようになるのは、60歳を過ぎねば無理と思っている。自分の肉体や脳の活動が剥れるように失われていく不安を知らねば、死は遠い。
 若い時は、命は永遠に続くように思われる。そうではないことを知識で知ってはいても、それは幻のように遠いものである。
 詩は、時間を止め、一瞬なにかを照らさなければならない、と私は考えている。生と死の深い亀裂を細田さんは、言葉によって照らして見せたのだ。
 難しいが、私は、最後まで自分自身を鼓舞できる者として、この世を去っていきたいと希望している。同世代の細田さんに、受賞詩集から大きな力を貰えるだろう。サンデー山口に掲載された細田さんの前をグッと見つめた意志的な写真を見ながら早く詩集を読みたいと思った。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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