2016年03月02日
二度美味しい
風の強い日でもないのに今日は、音があっちこっちから聞こえる。ガタ、コトッ、トン、ドン、バタ、ポン。
後ろから聞こえると思って振り向くとなにもない。右を素早く見ても誰もいない。左から聞こえるけれど、敵の意表をついてサッと右を見ても、敵はいない。右耳が難聴気味になってからいろんな音が聞こえる。
ふと、廊下を見る。黒い影が横切る。あら? 眼を凝らすと誰も居ない。一瞬の幻。全身黒ずくめのぼんやりとした人影だった…。夜、暗い部屋に入った瞬間、目の縁に光がよぎる。ダイヤモンドのようにキラリと光る。
眼科に行った。医師に尋ねた。
「人影の幻やダイヤモンドの光を見ます。どうしたものでしょうか」
「眼に異常なし。老化でそのような現象が起こることがあります」
そうか老化か。老化もこの程度なら楽しいものだ。私の耳は私にだけ超現代音楽を聞かせてくれ、目は私を忍者屋敷に連れて行ってくれる。
老化による味覚の変化も始まる。嫌いな人参が好きになり苦手な豆類が食べられるようになる。嬉しい。
私の足よ、手よ、乳房に腹よ。どのように老化していくのか。どんな新しい世界に私を連れて行くのか。楽しみだ。今までの年月も良かったけれど、今からもね。一粒で二度美味しい人生。バンザイ!
後ろから聞こえると思って振り向くとなにもない。右を素早く見ても誰もいない。左から聞こえるけれど、敵の意表をついてサッと右を見ても、敵はいない。右耳が難聴気味になってからいろんな音が聞こえる。
ふと、廊下を見る。黒い影が横切る。あら? 眼を凝らすと誰も居ない。一瞬の幻。全身黒ずくめのぼんやりとした人影だった…。夜、暗い部屋に入った瞬間、目の縁に光がよぎる。ダイヤモンドのようにキラリと光る。
眼科に行った。医師に尋ねた。
「人影の幻やダイヤモンドの光を見ます。どうしたものでしょうか」
「眼に異常なし。老化でそのような現象が起こることがあります」
そうか老化か。老化もこの程度なら楽しいものだ。私の耳は私にだけ超現代音楽を聞かせてくれ、目は私を忍者屋敷に連れて行ってくれる。
老化による味覚の変化も始まる。嫌いな人参が好きになり苦手な豆類が食べられるようになる。嬉しい。
私の足よ、手よ、乳房に腹よ。どのように老化していくのか。どんな新しい世界に私を連れて行くのか。楽しみだ。今までの年月も良かったけれど、今からもね。一粒で二度美味しい人生。バンザイ!
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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