2016年07月20日
あし
実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)
雨の日が続くので、素あしになった。爪が伸びていた。特に小指の爪が白っぽく三ミリばかり。親指と人差し指の間の股が汚れていた。穿いていた青色の靴下の色が染みたのだろう。青は夜空で、あしの甲全体に星が散らばっている絵柄で、それが好きでいつも穿いていた。
洗面器に水を張りあしを洗った。石鹸を泡立て、キュッキュッと音がするまであしをすり、磨いた。何度も水をかえて洗った。五本の指の四つの股。両あしで十本、八つの股。親指と人差し指の股以外は生白かった。青に染まってはいなかった。なぜかしら?
爪を切った。十本の指の爪。それぞれ形が違う。内側に食い込んだように伸びた爪が両あし四本。人差し指と中指。切りにくかった。その爪は柔らかく、爪切りを押し込むと、少しずつ崩れていった。薬指はなぜか三角。右側が尖がっている。これも両あし同じ。パチンと気持ち良い音をたて尖がった部分を切るのは快感だ。きれいな楕円の爪に整えた。
小指の爪はツンとすまして伸びていた。それぞれ成長の速度が違うのだろうか。靴を履いた時、小指が当たる部分に余裕があったのだろうか、健やかに伸びている。パチンパチンと二度切り、ヤスリをかけた。
きれいになったあしで下駄を穿いて音をたてて歩いてみた。夏だ。
雨の日が続くので、素あしになった。爪が伸びていた。特に小指の爪が白っぽく三ミリばかり。親指と人差し指の間の股が汚れていた。穿いていた青色の靴下の色が染みたのだろう。青は夜空で、あしの甲全体に星が散らばっている絵柄で、それが好きでいつも穿いていた。
洗面器に水を張りあしを洗った。石鹸を泡立て、キュッキュッと音がするまであしをすり、磨いた。何度も水をかえて洗った。五本の指の四つの股。両あしで十本、八つの股。親指と人差し指の股以外は生白かった。青に染まってはいなかった。なぜかしら?
爪を切った。十本の指の爪。それぞれ形が違う。内側に食い込んだように伸びた爪が両あし四本。人差し指と中指。切りにくかった。その爪は柔らかく、爪切りを押し込むと、少しずつ崩れていった。薬指はなぜか三角。右側が尖がっている。これも両あし同じ。パチンと気持ち良い音をたて尖がった部分を切るのは快感だ。きれいな楕円の爪に整えた。
小指の爪はツンとすまして伸びていた。それぞれ成長の速度が違うのだろうか。靴を履いた時、小指が当たる部分に余裕があったのだろうか、健やかに伸びている。パチンパチンと二度切り、ヤスリをかけた。
きれいになったあしで下駄を穿いて音をたてて歩いてみた。夏だ。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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