サンデー山口

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　「だからどうなっているの？」と私は朋美さんに訊いた。朋美さんは体操教室の仲間。体操が終わった後、息を荒げたまま、彼女は、孫が三人遊びに来るのよ、と言う。「楽しみね」と私が言うと、朋美さんは不思議なことを言った。「誰が来るのかわからない…」
　朋美さんには三人の娘がいる。長女はイギリス在住でイギリス人と結婚し男と女の二人の子がいる。次女はフランス在住でアルジェリア系の移民を親に持つ男性と結婚し、ここには二人男の子がいる。三女はアメリカ在住でドイツ系の男性と結婚、二人女の子がいる。国際的な一家なのだ。つまり孫六人の内の誰が来るのかわからない。「どうして、名前聞いているんでしょ？」と私。「名前を聞いてもわからないのよ。ナンチャラカンチャラで覚えられない。インドのどこだかで三人が合流して一緒に来るらしいのよ。どの娘の子が来るのかわからないのよ」「へえー。そりゃお楽しみね」「会ってもトンチンカンなのよ。片言の日本語なので何を言っているかわからないの」。わからないばかりの朋美さん。私は興味津々。「孫が来る日がわかったらお宅に行ってもいい？」「いいわよ。助けて」。私は何語もわからない。助けにはならないけれど、焼芋とおでんと沢庵くらいは差し入れできる。楽しみだなあー。誰に逢えるのかな？