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2018年09月26日

捨てるということ

実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)

 物を捨てる、ということは大変難しい。昨年親しい友人Aさんを亡くした。独り暮らしだった。Aさんの身内は遠く東北に八十代の従姉の方一人。その方が主亡き後の家の片付けにいらしたので手伝った。従姉の方は「もう見ないで全部捨てて」と言う。その気持ちはわかる。酷暑だし右足がご不自由で高齢でもある。滞在日数も短い。
 Aさんは几帳面な人だったので、タンスの中の衣料も引き出しの中の手紙類もなにもかもきちんと整理されていた。幾つかのゴミ袋を作って行くうちに私は捨てるというのはどういうことだろうと思った。こんなにまだ着られる物、利用できる物、Aさんの歴史を刻んだ手紙や本。まっさらの布団。手入れの行き届いた盆栽。
 ゴミ袋が増える度に私の心が濁って行く。やってはいけないことをしている。といって私が引き取る訳にはいかない。私の生活は十分足りている。貰ってくれないかと知り合いに声をかけたが、皆、私達も物を捨てなければならないと思っているので引き取れないという。
 物がなくなったといってAさんの存在を忘れる訳ではない。けれど見慣れた服をゴミ袋に押し込む時、Aさんを壊しているような気になる。
 誰もが死ぬという命の掟は知っている。所詮物は物なのだということも知っている。でもやっぱり変だ。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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