2018年11月07日
芸術の秋
実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)
この秋、二つの展覧会に出かけた。一つは北九州市立美術館分館の写真展『石川直樹・この星の光の地図を写す』。“石川直樹は、都市から極地にいたる地球全体をフィールドに、独自のスタイルによる写真と文章を通して、日常と、その先にある世界を見つめ続けて来ました”(パンフレットから)。北極、南極、悪石島、K2(カラコルム山脈)等々のカラフルで静謐で厳かな写真。遠征するために使用した装備品なども展示してあり、私は組み立てられていたテントの小ささに驚いた。これでカラコルム山脈の過酷な日々を過ごしたのだ。吹雪く中、テントも大きく揺れただろう。雪崩に襲われる恐怖もあったはずだ。緑色のテントを覗き込みながら、私は一生行くこともない遠い国の遠い山々を思った。冒険って怖いけれどいいなあ。
山口県立美術館『驚異の超絶技巧!』。これは凄かった。七宝・金工・漆工・木彫・牙彫等の伝統工芸品の数々。備え付けの拡大鏡で覗いて見える超細密な絵に溜息が出る。どれだけの根気と習練がいることか。
現代作家、臼井良平の“Water”。形のない水。器によって姿を変える水。掌に取れば中に留まるが指を開くとその隙間から流れ落ちる。落ちた場所でまた姿を変える。そんな水を閉じ込めた臼井良平。見えないものが見える。魅入った。
この秋、二つの展覧会に出かけた。一つは北九州市立美術館分館の写真展『石川直樹・この星の光の地図を写す』。“石川直樹は、都市から極地にいたる地球全体をフィールドに、独自のスタイルによる写真と文章を通して、日常と、その先にある世界を見つめ続けて来ました”(パンフレットから)。北極、南極、悪石島、K2(カラコルム山脈)等々のカラフルで静謐で厳かな写真。遠征するために使用した装備品なども展示してあり、私は組み立てられていたテントの小ささに驚いた。これでカラコルム山脈の過酷な日々を過ごしたのだ。吹雪く中、テントも大きく揺れただろう。雪崩に襲われる恐怖もあったはずだ。緑色のテントを覗き込みながら、私は一生行くこともない遠い国の遠い山々を思った。冒険って怖いけれどいいなあ。
山口県立美術館『驚異の超絶技巧!』。これは凄かった。七宝・金工・漆工・木彫・牙彫等の伝統工芸品の数々。備え付けの拡大鏡で覗いて見える超細密な絵に溜息が出る。どれだけの根気と習練がいることか。
現代作家、臼井良平の“Water”。形のない水。器によって姿を変える水。掌に取れば中に留まるが指を開くとその隙間から流れ落ちる。落ちた場所でまた姿を変える。そんな水を閉じ込めた臼井良平。見えないものが見える。魅入った。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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