2018年11月28日
お手紙差し上げます
実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)
『林様、どうしてこんな詩が書けるのですか? どのような物を食べているのですか? 秘密を教えてください』。私は三重県の林さんに手紙を書いた。
公園の鬼コーチ 林美佐子
惜しいっ マサコ!/鬼コーチは叫びながら/夕暮れの公園で今日も/私にマンツーマンの特訓をするが/私はマサコではない//もう一回っ リサコ!/私はリサコでもないが/いちいち訂正せず/特訓を受けることに集中する//いいぞっ ミカコ!/ついに鬼コーチは会心の笑みで叫び/両手をかかげ天をあおぐ/惜しい 私はミカコでもない/そのとき日が落ちて/公園は夜になる//行こうか ミワコ/鬼コーチが私の肩を抱く/私はミワコでもないが/黙ってうなづく///暗がりで私の肩を抱くこの男は誰だ/抱かせる私は誰だ
こんな詩を読まされては教えを請うしかない。マサコでもリサコでもミカコでもない。ましてミワコでもない。じゃ、私は誰? 鬼コーチはいったい誰なのだ。親し気に私の肩を抱いている。私は抱かせている、きっと大切な人なのだ。怖い!
『林さん、そちら三重県の空気には滋養が詰まっているのですか? どうしてそんなにうっちゃりのきいた詩が書けるのですか? 教えて下さい。お返事待ってます。かしこ』。八十二円切手を封筒の右上に貼る。
『林様、どうしてこんな詩が書けるのですか? どのような物を食べているのですか? 秘密を教えてください』。私は三重県の林さんに手紙を書いた。
公園の鬼コーチ 林美佐子
惜しいっ マサコ!/鬼コーチは叫びながら/夕暮れの公園で今日も/私にマンツーマンの特訓をするが/私はマサコではない//もう一回っ リサコ!/私はリサコでもないが/いちいち訂正せず/特訓を受けることに集中する//いいぞっ ミカコ!/ついに鬼コーチは会心の笑みで叫び/両手をかかげ天をあおぐ/惜しい 私はミカコでもない/そのとき日が落ちて/公園は夜になる//行こうか ミワコ/鬼コーチが私の肩を抱く/私はミワコでもないが/黙ってうなづく///暗がりで私の肩を抱くこの男は誰だ/抱かせる私は誰だ
こんな詩を読まされては教えを請うしかない。マサコでもリサコでもミカコでもない。ましてミワコでもない。じゃ、私は誰? 鬼コーチはいったい誰なのだ。親し気に私の肩を抱いている。私は抱かせている、きっと大切な人なのだ。怖い!
『林さん、そちら三重県の空気には滋養が詰まっているのですか? どうしてそんなにうっちゃりのきいた詩が書けるのですか? 教えて下さい。お返事待ってます。かしこ』。八十二円切手を封筒の右上に貼る。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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