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2000年01月01日

No.93「富士山に のぼる」

No.93「富士山に のぼる」

教育画劇
写真・作:石川直樹
 著者の石川さんは子どもの頃、川がはじまる最初の一滴を見ようと流れをさかのぼっていくうちに、いつの間にか山頂に立っていたことがあるそうです。それがきっかけで登山をはじめ、24歳で世界七大陸最高峰登頂という偉業を遂げられました。
 この本には、冬の富士登山の様子が鮮やかな写真とともに紹介されています。
 聞こえるのは自分の足音と呼吸の音だけ。日が暮れるとテントを張り、強風に飛ばされそうになりながら過ごす一夜。「いま富士山のうえで眠っているのは ぼく一人だけだ」―その緊張感は想像も及びません。そして無事登頂。その喜びは「ぼくはいま、日本でいちばん高いところに立っている」の一文に言い尽くされています。
 富士山の冷気とともに「そこにのぼれば、かならず、新しい世界にであうことができる。見なれた姿の中にしらないことがたくさんあることに、ぼくは気がついた」という著者の言葉がまっすぐに伝わってきます。
(ぶどうの木代表・中村佳恵)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)えほんのとびら
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