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2000年01月01日

No.1 「かわいい かわいい わたしのぼうや」

No.1 「かわいい かわいい わたしのぼうや」

岩崎書店
文:キャシー・アペルト
絵:ジェーン・ダイヤー
訳:村上真理

 新年度がスタートし約1カ月。我が家の小学5年と年長の娘も、新しい先生や友達と心を通わせ始めているようだ。
 昨年、下の娘が入園した時には、しばらく園生活に慣れずに苦労した。園が近付くにつれ足取りが重くなり、靴箱でお別れ出来ずに、教室の前まで連れて行く日が続いた。そんな時『かわいい かわいい わたしのぼうや』という本に出会った。子どもを保育園にあずけて仕事に行く母親が「離れていてもママはいつだってあなたと一緒よ」と終始語りかける絵本だ。どのページにも男の子のそばにハートの形が描かれ、どんな時でも子どものことを忘れない母親の気持ちが表現されている。
 この絵本を見た娘は、さっそく紙にハートを描き、通園バッグの中に大切そうに忍ばせた。その後、すぐにスムーズに登園出来るようになったわけではない。しかし、次第になじみ、2学期に入った頃には靴箱で「行ってきます」が言えるようになった。友達が増えるにつれバッグの中のハートも忘れ去られ、いつの間にかどこかへいってしまったようだ。今では「この本読んで」と娘から言ってくることはない。でも、私にとっては忘れられない一冊である。
(ぶどうの木代表・中村佳恵)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)えほんのとびら
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