サンデー山口

小学館
詩：谷川俊太郎
絵：和田　誠
　４月。新学期がスタートし、真新しいランドセル姿の１年生が目につく季節となりました。我が家の次女も１年生。「小学生になる」という喜びで心は満ちあふれています。
　次は、そんな１年生の気持ちに沿って書かれた詩集絵本・いちねんせい・の一節です。
　のーとのうしろに　なまえ
　をかいた
　あらきとしお
　うん　ぼくはあらきとしお
　だ
　もう　としぼうじゃない
　　　　　（「なまえ」より）
　この詩を読むと、長女が入学式の後、「先生がね、私のこと・なかむらさくやさん・って呼んでくれちゃった」と、うれしそうに話してくれたことが思い出されます。
　今、新１年生のランドセルの中には「どうして？」の詩に出てくるような「？」がぎっしり詰まっているのでしょう。「？」から多くの芽が伸び実を結んでいくよう、勢いよくスタートした子ども達を応援し続けたいと思います。
　てのひらで　たいへいよう
　をすくい
　くじらに　さんすうをおし
　えてもらう
　だれにも　とめられない
　ゆめのなかで　ぼくがまい
　ごになるのを（「ぼく」より）
（ぶどうの木代表・中村佳恵）