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2000年01月01日

No.28「せかいいち うつくしい ぼくの村」

No.28「せかいいち うつくしい ぼくの村」

ポプラ社
作・絵:小林豊

 ヤモの住むパグマンの村はくだものが豊かに実る美しい所です。
 この夏ヤモはおとうさんと一緒に、村で採れたすももやさくらんぼを売りに初めて町へ出かけました。さくらんぼ売りを任されたヤモは、ロバと一緒に大勢の人が行きかう市場へ恐る恐る向かいます。
 町のにぎわいに圧倒され初めのうち思うように出せなかった売り声も、お客さんが集まるにつれ調子づきます。
「さくらんぼは いかが!
 ちいさなあまい たいよう
 パグマンのさくらんぼ!」
 夕方までに、さくらんぼもすもももすっかり売れ、そのお金でかわいい羊を買うことができました。さくらんぼ色の夕焼けが、家路につくヤモたちを優しく包み込みます。
 一見のどかな暮らしのようですが、そこは内戦中のアフガニスタン。ヤモの兄さんもこの国のどこかで戦っているのです。そして、作品は「このとしのふゆ 村はせんそうで はかいされ、いまはもうありません」と結ばれています。大粒の実をたわわに実らせるさくらんぼやすももの木は、今はもうありません。
 戦いが奪っていくものの大きさを静かに、しっかりと伝える作品です。
(ぶどうの木代表・中村佳恵)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)えほんのとびら
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