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2009年05月27日

優雅な欲望

優雅な欲望 

12代三輪休雪の作品のなかで、ずっと気になっていた作品がある。耳のついたドクロの作品だ。最初見たとき、造形のリアルさはともかく、あたかも私たちの話し声に片耳をそばだてているようなドクロの姿に、ずいぶん生々しい感じを覚えた。
 今、再び見直してみると、私達の日常生活の些末なおしゃべりの半分はドクロ=死に聞かれているんだと思い至って、昔、子どもの頃聞いた「閻魔様はウソついたかどうかみんな知っているからね」という話が甦ってくる。
 ドクロの毒々しいほどの生々しさを見ていると、閻魔様の話は案外本当かもしれない…と思えてくる。そして何よりもその生々しい迫力によって、死が生きている(!)ことを感じさせる。
 死に区切られたことで際だつ生の力、衝動、本能の図太さ、測りがたさ、不気味さ。性を象徴する数々の作品とあわせて眺めながら、生と死の不思議な交錯を考えさせられた。

県立美術館学芸課長 斎藤郁夫


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)サンデー美術館
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