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2002年08月04日

札の辻・21

 「老人と海」の第2弾は「関アジ釣り」への挑戦となった。
 やはり台風9号が発生し、その方向が気になる7月下旬の日、徳山港を午前5時半に出航、海鳥の群れ飛ぶ中を針路東南へ約1時間、祝島を過ぎ平郡島沖の伊予灘へ到着する。灯浮標伊予灘6号が波間にゆったりとゆれ本船航路に近い。
 この海域でその昔源平合戦が行われたことはあまり知られていない。
 1185年(文治元年)に屋島や壇ノ浦など瀬戸内海一帯で起きている源平の戦いは、この海でも展開された。その模様を梶原景時の使者が鎌倉へ報告したことが吾妻鏡に記述されている。それによると海戦は東は屋代島、南は伊予青島、北西は平郡島に囲まれた伊予灘ではじまり、源氏勢の猛攻を受けた平家勢は大敗し、わずかな残兵が落人となり逃走したという。
 この海上戦は、源氏の西海への進攻を防ぐために、平家が上関海峡付近に伏兵を配しての誘導作戦だと推測されている。
 ところで関アジ釣りは現場へ到着後約40分後にアタリが来た。30センチ級が姿を見せ、45センチという大物も2尾釣れ、大潮の潮止まりまで豪快な引きを楽しむ。
 午後からは釣り場を変更し、大分姫島の南西へ伊予灘から豊後水道にと源氏並に転進する。
 国東半島をはじめ九州の山々は、まだ山頂に梅雨雲を残していた。
 こちらは伊予灘ほどの大型は少ないが、中アジがよく釣れた。
 午後3時納竿、徳山港を目指し周防灘を北進する。炎天下の汗の1日に、舷側を吹き抜ける潮風が心地よい。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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