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2016年07月09日

札の辻・21

実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)

 わが家の朝食はパン食である。
 年齢的にあまり多くは食べられないので、他は野菜、ヨーグルト、血圧に良いということで、トマトジュースも定番となっている。
 友人からは、白米に味噌汁のイメージもあると言われるが、ずっとこのスタイル。
 子供の頃の朝食といえば、「茶粥」であった。
 岩国藩主の吉川公が節米食として奨励した、山口の代表的な郷土料理である。
 昔、農家は畑の周囲にほうじ茶の低木を植えたり、自宅で使う茶はすべて自家製であった。
 この茶葉をさらしの袋に入れて粥を炊く。さらりとして、粘り気のないのが茶粥の特徴だ。
 付け合わせは、漬物や梅干し、昆布等いたって普通のものだが、茶粥の控えめな味が、副菜を主役に引きたてる。
 朝の出来立ても美味しかったが、朝の残りで冷たくなったのも、夏などはのどごしが良く、きゅうりもみとの組み合わせが暑さを忘れさせてくれたものだ。
 茶葉の色でまさしく茶色に染まった茶袋と木製のお玉杓子がなつかしい。先日、娘と朝食の話をしたが、娘にとって、私の朝食のイメージはコンソメスープだという。
 どうやら、二日酔の朝私は必ず固形のコンソメスープを飲んでいたらしい。
 朝の食卓で、朝食談義がたのしかった。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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