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2003年01月19日

札の辻・21

 正月過ぎの5、6日に寒に入る。この日から節分までの約1カ月が寒の内で、1年中でいちばん寒いときとなり、あす20日は大寒である。
 この時季になると斉藤茂吉の歌を思い出す。

 ゆふされば大根の葉にふる時雨いたく寂しく降りにけるかも

 歌集「あらたま」に収録されている。
 おろし、なます、ふろふき、切干し、漬け物などで年中楽しめる大根は、日本のふるさとの味として根をおろした。
 大根の原産地説は色々で、コーカサス南部からギリシャに至る地中海沿岸といわれており、最古の記録としては、紀元前5世紀にギリシャの史家ヘロドトスが、ピラミッド建設の労務者に、大根と玉 葱が供せられたと書き残している。
 日本では古事記や日本書紀に大根の歌が見られ、かなり上古から存在していたと思われる。
 山口県では、吉敷郡や厚狭郡の南部農村地帯で、寒漬用大根が広く栽培され、いま寒中の大根干しが盛んで、約20日天日に干したものを壺に貯蔵し、初夏の頃カツオや昆布のダシに漬け、約1カ月で寒漬をつくる。
 「日本の味探究事典」東京堂版によると=山口の寒漬けは室町期から宇部地方に伝えられた漬物で、日もちが良く兵糧食にも使われた。発酵による独特の風味と歯応えがあり、茶漬け・酒の肴に良い=とあり宮崎の寒漬けや鹿児島の山川漬にも通 じるものがある。
 寒夕焼の空に、近づく早春を感じるのもこの頃で、黒潮の寄せる萩市の虎ヶ崎には、すでに薮椿の花が赤い。 (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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