アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 87人

店長情報 トップページ
店長情報

2003年06月08日

札の辻・21

 広島は「ひろぎんクラブ21」で開かれた「第8回全国酒文化交流会」に招かれ出席した。
 広島大名誉教授・檪本功氏の「製造業の空洞化とサービス業」についての基調講演のあと、同氏と倉敷で旅館「御園」経営の今井真貴子さん、それに竹原の酒造業竹鶴寿夫氏でフォーラムが行われた。そのなかで竹鶴氏は、「明治の中頃から日本酒の全国的な品評会が開かれるようになり、広島の酒は、灘や伏見に劣らぬ評価を受けてきたが、最近は東北や新潟の酒に押され気味だ。日本酒の根源は米と水だが、今は全国的にそれほど格差はない。考えられることは、その風土にある歴史や文化を酒づくりにうまく生かし全国発信することだ。越後も陸奥も風土を感じさせる銘柄で人気を得ている」と話した。
 フォーラムのあとは、全国各地から寄せられた酒を、参加者73名によりきき酒の会をした。
 会場に並んだ酒は157銘柄で、岩手川、浦霞、両関、出羽桜等の東北地方からと、司牡丹、窓乃梅等の四国・九州に至る甘口・辛口と多彩だった。
 中国地方では松江の「李白」を囲む人が多かった。旧制松江高校寮歌に希望豊けき詩美の國という一節があったと思う。山陰の古都に漂う詩情につながる酒づくりなのかも知れない。
 山口県からは長門峡や五橋など5銘柄が出ており、岩国の金冠黒松の「斗びん囲い」にキレがあると感じた。
 17階のホールから見えるビル街の果てには、昏れなずむ芸南の山々が連なり、あの稜線の向こう側が安芸杜氏のふるさとであると思い、大吟醸雨後の月を掬う。(鱧)


同じカテゴリー(札の辻)の記事画像
札の辻・21
同じカテゴリー(札の辻)の記事
 札の辻・21 (2016-07-30 00:00)
 札の辻・21 (2016-07-23 00:00)
 札の辻・21 (2016-07-16 00:00)
 札の辻・21 (2016-07-09 00:00)
 札の辻・21 (2016-07-02 00:00)
 札の辻・21 (2016-06-25 00:00)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。