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2003年10月26日

札の辻・21

 つくる、みる、ささえる、の創造的調和をはかるという今年度の県美展を最終日に見学した。
 ひとわたり作品を見て感じたことは、島根県の小倉清さんの「竹野点筒」と山口市高杉紀美子さんの「タイムカプセル」の2作品には、古代人の生活文化の匂いといったものが感じられたことである。どちらも原始的色彩が現代感覚に溶け込んでおり、とくに小倉さんの竹の素材を陶器に近いまでに変化させた手法は見事だった。
 おもしろかったのは、小郡町山科君代さんの「子沢山」と「みのり」。キノコとザクロをモチーフにし、野生の躍動感がデッサンと色彩に溢れていた。
 また下関市・山下進一郎さんの「くわがた」も印象的だった。大キャンバスいっぱいに描かれた落葉、その中にひそむクワガタやカブトムシなどの昆虫、落葉のいろどりと虫のかたちに季節感が漂う。
 佳作の山口市・片山雄一さんの「Organic cycle」は濃く赤い色を組み合わせた構図がすばらしかった。展示場でひときわ目立った存在と思った。
 優秀賞5点のうちでは下関市・瀧石菊乃さんの「温身 ″The Boundary
of a Contradiction゛に見応えがあった。黒という色のもつ深さが、動く鯉の位置により、変化して伝わってくる。思索的な雰囲気を持つ作品だと思う。
 大賞「ワタシのかぞく」は家族それぞれの顔が障子の桟からこぼれてきて微笑ましい。
 美術館を出ると、色づいたケヤキ並木には乾いた風があった。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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