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2004年10月31日

札の辻・21

 数度に及ぶ台風の襲来で、シーズン入りした牡カ蠣キの養殖棚が気になる。
 カキ、ハマグリ、アサリ、トリガイなど殆どの貝類は秋から春にかけてが旬しゅんで、夏の間は繁殖期が過ぎて不味く、なかにはこの時期に中毒を起こす貝もある。
 古代人は集落の特定個所に食物の残りを捨て集めた。そこから動物の骨と共に多く出土したのはハマグリ、アサリ、シジミ、タニシなど海水・淡水産の貝殻であり貝塚と呼ぶ。食材としてシジミと共になじみが深いのはアサリである。
 江戸時代にウナギやドジョウと肩を並べる庶民の味はアサリだった。下町では朝早くから豆腐屋と同じようにアサリ売りの声が聞かれた。
 隅田川に近い深川では、アサリのむき身をネギや油揚げと一所にミソでさっと煮て、炊きたてのどんぶり飯に汁ごとぶっかけて食べるのを「深川めし」と呼び、気短な江戸っ子にうけて名物となった。
 先日上京したとき、久しぶりに深川の芭蕉記念館近くにある「みやこ」へ行き、名代の深川めしを食べた。みやこのおかみは話す。
 「アサリで砂を噛む思いをさせないために、砂出しには特別に気を使います。東京湾のアサリも全く獲れなくなり困った時期もありましたが、いまは千葉あたりで復活し、江戸の味が戻ってきてうれしいです」と。
 80 年代から絶滅といわれたアサリが、東京湾三番瀬付近から行政と漁業関係者の努力で水揚げされるようになった。
 みやこを出ると隅田の支流小名木川河畔だ、このあたり江戸の面影に縁どられている。(鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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