2004年11月21日
札の辻・21
庭にジョウビタキの夫婦が来たのは10月23日の朝だった。日記によれば昨年の到来より7日もおくれている。
朝刊をとりに出ると2羽はそれぞれ庭石と山茶花の枝でヒッヒッヒッカッカッと鳴き、お辞儀をしながら尾も上下に動かして到着のあいさつだ。オスはあざやかな白、メスは少し薄いがどちらも白紋付の姿である。
この鳥はあまり人を恐れず近くまで寄ってくるし、ガラス戸に映る自分の姿にライバルが現れたと勘違いして直接ガラスに体当たりをすることもある。
ところで20世紀の後半から急速に巨大化してきた大都市では、野鳥たちが個体群を維持していく上で、餌の確保、天敵からの安全、繁殖の条件などがむつかしい状況となってきた。
しかし、地球上における生物進化の歴史を見れば、多くの生物は常に新環境に適応する努力で生息圏を拡大してきた。現実に東京銀座の高層ビル屋上では、野生の勇者ハヤブサの仲間であるチョウゲンボウの営巣が確認されたり、副都心新宿の飲食街では残飯あさりのタヌキが出没するとの情報もある。
タヌキといえば先日長門市までの国道筋で、輪禍に昇天しているタヌキを3匹も見た。道路公団の記録では、野生動物の道路上の事故ではタヌキがいちばん多いという。
古くから村の里山は人間と野生動物の接点であった。その里山が道路網の発達で分断されて、タヌキは変遷に対応できていないらしい。
ジョウビタキは今日も元気にお辞儀をしつつ晩秋から初冬へと季節のリズムを刻んでいる。(鱧)
朝刊をとりに出ると2羽はそれぞれ庭石と山茶花の枝でヒッヒッヒッカッカッと鳴き、お辞儀をしながら尾も上下に動かして到着のあいさつだ。オスはあざやかな白、メスは少し薄いがどちらも白紋付の姿である。
この鳥はあまり人を恐れず近くまで寄ってくるし、ガラス戸に映る自分の姿にライバルが現れたと勘違いして直接ガラスに体当たりをすることもある。
ところで20世紀の後半から急速に巨大化してきた大都市では、野鳥たちが個体群を維持していく上で、餌の確保、天敵からの安全、繁殖の条件などがむつかしい状況となってきた。
しかし、地球上における生物進化の歴史を見れば、多くの生物は常に新環境に適応する努力で生息圏を拡大してきた。現実に東京銀座の高層ビル屋上では、野生の勇者ハヤブサの仲間であるチョウゲンボウの営巣が確認されたり、副都心新宿の飲食街では残飯あさりのタヌキが出没するとの情報もある。
タヌキといえば先日長門市までの国道筋で、輪禍に昇天しているタヌキを3匹も見た。道路公団の記録では、野生動物の道路上の事故ではタヌキがいちばん多いという。
古くから村の里山は人間と野生動物の接点であった。その里山が道路網の発達で分断されて、タヌキは変遷に対応できていないらしい。
ジョウビタキは今日も元気にお辞儀をしつつ晩秋から初冬へと季節のリズムを刻んでいる。(鱧)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│札の辻