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2005年05月29日

札の辻・21

 季語が柿若葉から桐の花そして麦秋へと移り、四季のうちでいちばん好きな5月が終わる。
 4月のはじめに、まだ土を被っていた孟宗竹のタケノコを掘り出して持ってきた友人が、今度は淡竹のタケノコを届けてくれた。
 タケノコの筍という字には、美味しく食べられる旬は10日間で10日を過ぎると竹になるという意味があると聞いた。
 1736(天文一)年8代将軍吉宗の時、中国大陸は江南地方から孟宗竹が琉球経由で薩摩に渡来したのをきっかけに、日本の気候風土が竹の成育に合っていることにより、九州から東北にまでひろがっていった。
 江戸では1789(寛政一)年に、京橋鉄砲州の海運業山路次郎兵衛が薩摩から孟宗竹を持ち帰り、目黒地区に移植したのが最初で、1832年の江戸大火のときには目黒と湯島の孟宗竹林が焼け残ったという。
 京都の春を代表する料理にタケノコがある。1837年に山科の住人中沢忠太郎が山林を開墾して孟宗竹を植えて以来、桂から山崎あたりまで西山一帯がタケノコの産地となった。とくに嶬峨野、大原あたりが有名で吸い物、木の芽和え、田楽、揚げ物、焼筍などと料理も多彩である。
 ところで淡竹は真竹と共に建築材や農具に利用されてきた。原産地はやはり中国で孟宗竹よりも伝来は古いらしい。
 淡竹と真竹のタケノコは食材辞典に「淡い甘味があり味覚者が珍重する」とあった。
 田植えがはじまりホタルが現われる頃が淡竹と真竹の旬となる。エンドウ豆のむすびに合う。          (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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