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2006年08月20日

札の辻・21

 今年の「ちょうちんまつり」の前日、小泉総理が山口市を訪れ、雪舟庭や瑠璃光寺の五重塔を視察した。
 小泉さんはかねてより吉田松陰や高杉晋作など明治維新の志士に強く深い関心があることは知られており、下関市・萩市の行程では、高杉晋作ゆかりの東行庵、志士を育てた松下村塾に、長州を渦巻いた維新の風を肌に感じられたろうが、秋吉台と大内文化の町山口ではまた格別の歴史観を持たれたはずだ。
 五重塔を案内した瑠璃光寺渡辺住職は「池の手前から見る塔の美しさに驚かれ、塔内の仏像を安置する須美壇が、他の五重塔のように土台でなく、ケヤキづくりであると説明したが、塔のもつ建築美に感動深い様子だった」と話し、やはり雪舟庭と五重塔をガイドした市史編さん室の古賀さんは「雪舟庭の池の周囲を回遊され、五重塔ではその古くて長い歴史と、今日まで見事に保存されてきたことに感心されたようで、長州は江戸時代からは毛利氏、それ以前の中世は大内氏の治制下でしたと説明しました」と語る。あわただしい視察で長州のプロフィルに接しただけだったかも知れぬが、山口市の場合、中世の大内氏が京の都に通じる街づくりをして「西の京」と呼ばれるほどの繁栄を見せ、朝鮮半島や明(中国)との国際交流による海外文化を吸収し、「大内文化」と呼ばれる異色の国際都市を形成していたことも識って頂きたかった。
 歴史都市の美しさはヨーロッパはもちろんアジアでも世界に共通する建造物の整備保存にある。瑠璃光寺の塔の上を晩夏の雲が動く。        (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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