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2007年01月28日

札の辻・21

 眼の前で歴史が崩されてゆく! これはベトナム戦用の硅砂採掘から、下関綾羅木郷台地遺跡を救ったM紙の特ダネ記事の大見出しである。
 いま山口県知事公舎の解体が進んでいることを新聞・テレビの報道で知った。県当局の話によれば大規模地震などの危険性と管理維持費もかかり文化財としても価値が無いとのことである。
 解体に至った協議の内容が知りたいものだ。
 明治維新の残像藩庁門を始め、国の重文指定の旧県庁舎、旧県議会棟それに知事公舎を含む建造物は、明治、大正、昭和、平成と戦中・戦後の激動期も耐えてきた山口県の歴史遺産である。
 県知事公舎は知事の単なる宿舎ではない。私的居住区は別として洋風建築部門は、閉庁後も重要会議が持たれ文字通りマスコミの夜討ち朝馳けの場でもあった。いわば国の総理公邸的役割を持つ県知事公舎なのだ。
 はたして文化財的な価値がないと言えるだろうか、せめて大正建築の洋館部だけでも残すことはできなかったか。
 東京都では旧国際文化会館、旧安田邸、旧岩崎邸庭園など大正建築の保存に都民の声を集約して決めてきた。
 現在道州制の声が高い。山口県の存在感を示すために戦災も免れた建造物群を、山口の県政史ゾーンとして残し、短兵急に駐車場造成をする必要はないと思うのだが。
 文化庁は山口県の迎賓館的役割を明治初年から果たした歴史的空間は意義があると菜香亭の移築保存を決めた。
 「山口県の文化行政はこの程度のものか」と解体中止を呼びかけた女性の声が耳に残る。            (鱧)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)札の辻
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